「高知・コスタリカ友好交流を創って行く会」初回集会時のメンバー 山下さん:後列左から3番目 |
2002年7月6日、県民文化ホールにてドキュメンタリー映画「軍隊をすてた国」の上映と、コスタリカの民主主義フォーラムを開催しました。これをきっかけに、本物の平和への道に目覚めている人々に学びつつ連携しながら自分たちにできる歩みを続けていきたいという声があり、「高知・コスタリカ友好交流を創って行く会」として再スタートすることになりました。
最初に持ち上がった話ですが、長崎被爆者永井隆医学博士の「この子を残して」をロシアで翻訳出版を予定していた友人の神部朗子理学博士が序文をアリアス博士に依頼しました。世界平和への「ボルガの一滴」という合言葉で実現を楽しみに進めています。
また「ピースコミュニケーションマインド」のトレーニング集会を10月から3月までの毎月12日、6回コースで企画構想中です。コミュニケーショントレーニングを中心に1泊2日のキャンプなど、平和を願う人々の出逢いの場として活用していただけたらと思います。その中に、映画「ペイフォワード」の試写
会も入れたいと思っています。映画の内容は、中学1年生の社会科の課題「世界を変える方法」をめぐる話で、平和の本質に気付かせてくれる作品です。
また、長崎被爆柿の木二世を、日本から世界への平和の使者として移植していくという「柿の木プロジェクト」を2004年3月以降にコスタリカで実現するのが将来の夢です。まずは、その前段階として2003年秋、コスタリカ視察旅行の際「アンネのバラ」の移植を友好の証しとしたいと準備中です。
平和は生きものです。大切に育てる人の世話を必要としています。だからこそコミュニケーションも展開していくのですネ。これらの平和活動に興味関心のある方はお気軽にお問い合わせください。
◆「高知県民へのメッセージ(要約)」
コスタリカ元大統領 アリアス博士
(1987年ノーベル平和賞受賞)
軍隊の無いコスタリカの国民の一人として、私は軍事費は一国において考えられる最悪の投資であり、また市民の健康と教育への投資こそがミサイルや空母よりもはるかに奥深い力を与えてくれるものだと信じています。
私が皆さまに維持して欲しい平和とは何でしょうか。平和は夢に過ぎないのではありません。平和は骨の折れる努力なのです。平和は私たちの誰もが選択し、忍耐強く保持していかねばならない道。それは私たちが周囲の人々との小さな日毎の揉め事を平和的な方法で解決していくことなのです。平和は私たち一人ひとりから始まるのです。
しかし私たちは平和を個人的生活のレベルだけに溜めておくべきではありません。さらに前に踏み出し、町の、国の、そして世界の市民として自分の義務も果
たさなければなりません。民主的社会に暮らしている人々は平和を選択し、非暴力を支持し、貧しい人々や抑圧されている人々の為に代弁しなければなりません。いまだ完全な自由を得てない人々は勇気を奮い起こして、自分にできるやり方で戦争の代わりに平和を、対立の代わりに対話を、憎しみの代わりに許しを広めるように行動するべきです。(2002年7月6日)
コスタリカの日本人学校で3年間先生をされた坂本ファミリー宅を訪問 セロヒオさん:後列左端 |
◆「コスタリカの政治風土について」
高知医大留学生 セロヒオ・アルトロ・コンチンさん
1949年、軍隊廃止の憲法が成立しました。軍隊が無いので予算は家庭、社会援助、教育や公共事業に充てられ、高校まで授業料は無料です。私たちは国内のいたるところの学校で民主主義原則(大統領は民の声)を学びます。6年生(12歳)になると子どもたちは民主主義の重要性を理解し、現実の選挙に備えるため子ども選挙を実施します。
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