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韓国光州友好訪問団来高

平成15年1月9日から12日まで韓国光州市国際高等学校の生徒たちが来高しました。明徳義塾高等学校 竜国際キャンパスでの文化交流や当協会の派遣事業で韓国を訪れた子どもたちとの再会、そしてホーム ステイを体験しました。彼らは高知を、そして日本をどう感じたのでしょう。



↑紙すき風景を見学:いの町紙の博物館 ↑紙すきに挑戦…土佐和紙工芸村
日本の文化を体験
↑おいしい!でも、作法に戸惑いも・・・  
 
出会い、そして別れ
↑韓国光州から明徳義塾高校へ留学中のウォン・デヒくんが通訳を担当 ↑限られた時間、次は誰と話をしよう。
明徳義塾高校
竜国際キャンパスにて
国際交流
↑折りヅルに挑戦 ↑いろんな質問が飛び交い、時間はあっという間に過ぎた


【チェ・リョン】

 人見知りをする私にとってホームステイは不安でいっぱいだった。3日間だけ何とか我慢しようという心構えでホストファミリーの山崎家族と対面した。日本人は個性豊かな服装をする人達だと思いこんでいた私は、韓国人と変わらない服装の娘たちに驚いた。あえて違いを探せば、制服のスカートの丈が短いところだろうか。さて、お父さんの車に乗って「カーナビ」に驚いた。モニタはテレビ画面になったり地図になったり。やはり日本は韓国と違うなと思った。

 間もなく、家族はたどたどしい韓国語で食べ物の好き嫌いを聞いてくれた。私はとにかく豆で作られた食べ物が嫌いだ。言葉でうまく伝えられなかったので、「豆」と漢字で書いて見せた。夕食は大家族で鍋を囲んだ。いろんなものが入っていたが、家族が私の小皿に優しく入れてくれたのは、なぜか大きな豆腐だった。その上赤飯まであった。「豆」は通じていなかったようだ。夕食後、言葉の壁はあったものの、家族と漢字や英語を混ぜて何とか話をすることができた。

 翌朝寒さで目が覚めた。日本の家は寒いと聞いてはいたがここまで寒いとは。二日目はお母さん手作りのおにぎりを持って桂浜へ向かった。アユミと話しながら歩いていると、お母さんはカメラを私たちに向けて一生懸命撮っていた。その姿がとても可愛いかった。また高知城やイオン高知に行きいろいろなお土産を買ってもらった。夜はカラオケでひたすら娘たちの歌を聴いた。

 外国人と話すのは高知で初めて経験するもので大変だったが、とても楽しかった。家で一緒にドラマを見た時、内容が理解できてない私に、アユミが英語、漢字、絵を混ぜながら一生懸命説明してくれた。その姿がとても可愛かった。

 寝る支度をしながらふと3日だけ我慢しようと思ったことを思い出した。明日でこの家族と別れる。こんなに時間が早く経つとは思わなかった。“もう一日あればいいな”

 最後の日、集合場所で、お母さんは通訳を通して、「豆が嫌いなのに赤飯を出して悪かった」と言った。でも、赤飯には歓迎の意味がこもっていることも教えてくれた。そんな深い意味があることも知らず、誤解していた私が恥ずかしかった。私に一生忘れられない思い出を作ってくれた山崎家の皆さんに心より感謝している。また会いたいと思う。今回のホームステイを通し、日本人に対する先入観がなくなった。私にこんな大切な経験をさせてくれた私の両親と先生達にも心からお礼を言いたい。

 

【キム・ヒョンジュン】

 「可愛い子には旅をさせろ」ということわざがある。旅は人間に生きていく為の知識と感動を与えてくれるからだろう。ジャズピアニストのクラモトユキぐらいでしか知らなかった「日本」。学校の歴史授業で習った知識は侵略者としての「日本」、これが知識の全て。日本に対して決していい感情を持ってはいなかった。しかし、今回の旅行は私の先入観を全て覆した。

 ホストファミリーの野村家族の優しさ、明徳義塾高校の生徒達の明るさやおとなしさが私の心を動かした。出会った日本人の笑顔や親切が心にしみ、違和感を感じなくなった。日本の日常生活を体験することによって、日本人に対しての理解が深まったと思う。また、文化遺産を大事に保存し子孫に残している日本人の姿を見て、文化遺産を粗末にしている私たちのことを反省した。いろんな意味で、今回の旅行は私を大きくしてくれた。広島原爆記念館を訪れ、侵略の過去は過去の歴史に過ぎないことに気づいた。過去のことを現在まで引きずるのはあまり望ましくないと思った。もっと冷静に韓国と日本の間にあった過去の歴史を見つめるべきだと思った。この旅行を通じ、偏っていた私の歴史観や世界観が大きく変わった。最後に、私たちの為に働いて下さった関係者の方々に心よりお礼を言いたい。

 

【イ・ジンホ】

 楽しみ半分不安半分の気持ちで日本へ旅立った。初日は広島で原爆の恐ろしさを学び、二日目は岡山を見学。三日目、明徳義塾高校で交流の時間を設けてもらった。日本の学生は最初のうちはとてもおとなしかったが、時間が経つにつれ徐々に打ち解けてきた。

 そして、この旅の目的でもあるホームステイが始まった。ホストファミリーは普通の日本家庭だったが、家に入った瞬間驚いた。ホストマザーが私の母にあまりにも似ていたからだ。

 ホームステイ二日目、ホストファミリーのお子さんの学校でブラスバンドの演奏を聴いた。彼はホームステイ期間中あいにくクラブ活動で忙しかった為あまり話す時間がなかった。それが一番残念だった。小学校で音楽の授業に参加した。小学生にもかかわらず楽器演奏がとても上手だった。午後は高知城や桂浜に行った。夕日に照らされている桂浜は息が止まるほど美しかった。生まれて初めて見る美しい海だった。

 別れの日、私はとても悲しかったが、最後まで涙をこらえた。しかし、お母さんは泣いてしまった。短い間だったが、情がたっぷり移ってしまい、別れるのが本当に名残惜しかった。高知を離れて、京都や大阪をまわって帰国した。日本は見所が多い。特に建物が素晴らしい。韓国ももっと観光資源を開発しなくてはと思った。今回の旅行で、私にとって日本は必ずもう一度訪れたい国となった。私を暖かく迎えてくれたホストファミリーにもまた会いたい。何より日本についていろいろ学ぶことができて本当に良かった。

 

明徳義塾高校英語コース

【カン ヨンスン】

 初めての通訳。自分の韓国語力にショックでした。約2時間、仲良くなれるのかがとても心配でしたが、さすが同じ民族!家族に会ったような気分でした。別れは辛くて涙がでました。

 

【古賀 あゆみ】

 ジェスチャーを使いながらの交流。現在英語でメールをしています。将来海外に出た時の友達作りに、とても役に立つ交流会でした。もっと時間が欲しかった!

 

【好原 信太朗】

 日本の流行曲などが韓国でも人気があることが分り、会話も弾みました。また、言葉の壁を感じ、韓国語の勉強をしたいと思うようになりました。

 

【関根 悦子】

 人と人の出会いは素敵なことです。どうすれば相手と通じあえるのか、深く考えるようになりました。国境を超えた友情は、人を大きく成長させます。

 

【すぎの はるか】

 折り紙を折ったり、お互いの流行の話をしたり、なかなか出来ない経験。英語以外の言葉も学んでみたいと思いました。

 

【田部 奈美】

 黙っていても何も通じない。相手とコミュニケーションをとることの大切さを知りました。今後の自分の留学にとても役に立ちました。




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