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’05年ベニス日本祭に参加して

生田流筝曲「雅楽郁の会」

代表  高橋 郁子
ベニス、サンマルコ広場で記念撮影




ラ・フェニーチェ財団マリンブラン劇場での演奏





レセプション会場のベニス市プリジオーニ宮殿で
感謝状・記念品をいただく筆者たち

 3月22日、23日 イタリアはベネチュア(ベニス)のラ・フェニーチェ財団マリブラン劇場で、和楽器の演奏を中心に日本文化を紹介するジャパンフェスティバル(日本祭)が開催され参加する機会を得ました。両日とも超満員で延べ1600人が日本の芸能を堪能しました。
  ベニス市は119のラグーナ(潟島)を埋め立て、400の橋でつないだ海上都市です。世界遺産の潟島に車の入る道はなく和楽器は船で迷路のような水路をぬって劇場専用桟橋に運び込まれました。
  開催に先立ちベニス市プリジオーニ宮殿でレセプションが開かれました。イタリア政府観光局、ベニス市そしてラ・フェニーチェ財団から感謝状をいただき、和やかなパーティーとなり日伊両国の親交を深めました。
  昨年は日本イタリア文化年でした。イタリアで日本はハイテク製品の国と言うイメージが定着しています。しかし、イタリア人の日本文化に対する憧れも、私たちが考えている以上のものがありました。
  高知県から箏曲(琴・尺八)で参加した「雅楽郁(うたいく)の会」の12名は狭い劇場楽屋を避けホテルで着替えたため、劇場まで約20分、徒歩での「着物パレード」となりました。観光客や市民から着物の美しさに感嘆の声があがります。沿道の女性店主があわてて店に戻り女性従業員や自分の娘を引き連れて「着物パレード」を見学させる一幕からも市民の日本文化への関心の高さが感じられました。
  この日本祭成功の陰には、この企画に賛同し、楽器運搬保管で協力をいただいた欧州の航空会社のメセナ活動や国を越えた文化団体の協力がありました。最後に、総監修の東京藝大同声会、外山浩爾先生をはじめとする日伊両国スタッフの骨身を惜しまない活動に感謝いたします。日伊両国の友好がさらに深まることを願ってやみません。


ホテルから迷路のような商店街を
抜ける20分の「即席着物パレード」



ベネチュアジャパンフェスティバルの総監修を
担当された東京藝術大学同声会の
外山浩爾先生と「雅楽郁の会」会員




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