ニーハオ安徽

2000年 第12号

 

 

大豊町で縫製に励む研修生


 

 長岡郡大豊町にある株式会社オートヨでは、平成10年から中国人研修生の受入れを始め、現在、安徽省蕪湖市と合肥市出身の研修生(研修を始めて一年以内)、実習生(研修を含めて3年以内)計34名が日本人従業員に混じって縫製の研修・実習に励んでいます。小笠原副社長と実習生の張敏さんにお話を伺いましたので、ご紹介します。


小笠原副社長を中心に
研修・実習生の皆さん


●研修生を受入れようと思ったきっかけを教えてください。

 日本で縫製業に携わっている作業員の平均年齢は高く、10年先を見ると国内では縫製業ができなくなってしまいます。今のうちに技術移転をしておかないと将来やっていけなくなるので、研修生の受入れに踏み切りました。

●研修生や実習生の仕事ぶりはどうですか?

 彼女たちは22歳から37歳と若いので、覚えが早く腕も立ちます。2年目以降の実習生は日本人従業員と全く同じ扱いなので、今ではうちの工場にはなくてはならない存在です。
 浙江省にある従業員数八8,000人の大工場を今年の10月から代替りすることが決まっており、3年間当社で研修・実習した一期生が指導員として赴任します。この工場ではうちに注文がくるユニフォーム生産の5割から6割を見込んでおり、研修の成果を中国で生かせることができると関係者一同喜んでいます。

●今後も研修生を受け入れる予定はありますか?

 来年の4月に8名が研修を終えて帰国します。それに伴って、新しく12名の研修生が来高する予定です。わが社の技術を存続させるためにも、研修生の受入れは続けていきたいと思っています。








実習生・張 敏さん
一問一答インタビュー


●大豊は好きですか?

 はい、山や水がきれいで、人が優しい大豊が大好きです。

●好きな日本料理は何ですか?

てんぷらと味噌汁が好きです。副社長の奥さんが作ってくれた栗ご飯もとてもおいしかったです。でも、お寿司は食べられません。

●休みの日は何をしていますか?

 「標準日本語」というテキストを使って日本語の勉強をしています。時々、近くにある温水プールや大歩危の温泉に行ったりします。温泉は最初は抵抗がありましたが、今はもう慣れました。カラオケも得意です。十八番はテレサテンの「愛人」や「つぐない」「時の流れに身をまかせ」かな。

●ホームシックにかかることはないですか?

 研修生と一緒に寮で共同生活をしているので、寂しいと思ったことはありません。

●研修の感想を聞かせてください。

 10月から浙江省の工場に指導員として赴任することになりました。縫うだけでなく製品の検査までまかされるのでやりがいがあります。日本に研修生として来て本当によかったです。


※株式会社オートヨ
ミズノをはじめとする各スポーツメーカーの野球ユニフォームやジャージを生産している会社。野球ユニフォームではプロ野球チームから高校野球まで、その販売シェアは全国の4割を占める。その他、バレーボールチーム(vリーグ)やプロが使うオーダーメイドのジャージなどを生産している。アパレル協同組合に加盟しており、今回の研修生受け入れも、アパレル協同組合と中国安徽国際経済技術合作公司の契約のもとで行われている。

 
 

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