ニーハオ安徽

2000年 第12号

 

 


 平成12年6月20日から27日まで、安徽省の小学校と友好提携している高知市内の二つの小学校の児童を代表して、一宮東小学校の武田裕子さんと横浜新町小学校の浜田具規君の二人が安徽省に派遣されました。二人は安徽省で友好提携している大位小学校や緑影小学校を訪問したり、児童の家庭でホームステイをしながら、少年宮や地元の子どもたちと交流を深めてきました。二人にとって初めての海外旅行となった今回の旅。いろんなことに驚き、刺激を受けた1週間になりました。



安徽省蕪湖市のショッピング街

ホームステイ先の子どもたちと


神秘的だった黄山
浜田君
黄山は3万段以上の階段があって、とても神秘的でした。王様の山の名にふさ
わしい険しい山で、垂直な絶壁には目を見張りました。ごみが一つも落ちていなくて、マナーがとてもよいと思いました。
武田さん
黄山でまず目をひいたのは、私たちの食料を頂上まで運んでくれる「苦力」の姿です。ロープウェイの料金が給料より高いので一番下から頂上のホテルまで重い荷物をかついで階段で登っていました。「苦力」のおかげで黄山の上でも快適に過ごせるんだと思うと、感謝の気持ちで一杯でした。
 あんなに大きな石がバランスよく立っていてすごいと思ったのが飛来石です。下山途中に見かけたリスはかわいかったです。

黄山でのホームステイ
浜田君
ホームステイでは、近所の女の子が集まってみんなで歌を歌って歓迎してくれました。言葉は通じなくても漢字や本を使って交流ができたので楽しかったです。でも、気をつかってちょっと大変でした。
武田さん
ホームステイした方さんの家で折り紙や鳴子のお土産を渡すと、「どうやるの?」と中国語で話しかけてきてくれたから教えがいがあってうれしかったです。ジェスチャーと漢字を交えてのコミュニケーションでも、言いたいことが通じたときはとてもうれしかったです。

大位小学校訪問
武田さん
大位小学校では熱烈な歓迎を受けました。すごかったのは、そろばんを弾く速さです。それはとても私たちが追いつける速さではありませんでした。そろばん大会の出場選手に質問すると、体の中にそろばんが記憶されているとのことで、5桁、6桁、7桁の数字が10回も続くような足し算をたったの3秒近くでやっていたので驚きました。
浜田君
子どもたちは幼稚園の時からそろばんを習っているそうで、3秒ほどで計算が終わっていてすごいと思いました。発表者の答えが間違っていたらみんなが一斉に「その答えは違う」と言い、正しい答えには「その答えは正しい」と言っていたのでびっくりしました。
武田さん
中国の小学校では授業中、全くむだ話がありません。休み時間にはお菓子を食べている子どもたちも、チャイムが鳴る前にはもうみんな席に着いています。それは先生がとても厳しいからです。あの先生の鋭い目つきには驚きました。
浜田君
そうそう、まるで怒っているような感じ。自分のお父さんやお母さんが教壇に立っているようでした。日本も中国みたいに厳しい教育だったらいいと思います。日本の小学校の先生は生徒を甘やかしすぎていると思います。

中国の食事
武田さん
中国で食べた料理はちょっと油っぽかったけどとてもおいしく、「かえる」もそれと知らずにパクパクと食べてしまいました。後で「かえる」だと知ったときは「ウゲー」と思ったけど、骨が多いだけで味は悪くありませんでした。 
 中華料理を食べるときは必ず前菜といって四種類の野菜を食べてから、油っぽい料理を食べます。中華料理はとてもおいしく、食べても食べても減らないので楽園みたいでした。
浜田君
水餃子や麻婆豆腐、麻婆春雨、麻婆茄子がおいしかったです。菊のお茶や「かえる」の揚げ物にも挑戦したけど、あんまりおいしくありませんでした。

中国訪問で心に残ったこと
武田さん
何と言っても揚子江の大きさです。海だと思うくらい広く、とにかく大きかった。その揚子江に橋を架けていたのには驚きました。
浜田君
授業中に先生の話を集中して聴いている小学生の姿が心に残りました。中国の子どもたちがこんなにまじめに勉強しているということを、日本の子どもたちにも知ってもらいたいです。



「蕪湖でのホームステイ」 浜田 具規
 夜7時、待ちに待ったホームステイが始まりました。僕たちが泊まっている鉄山賓館にホストファミリーの さんの家族が花束を持って迎えに来てくれました。僕はホストファミリーとタクシーに乗ってそのままホストの家に向かいました。
 超君の家はマンションの3階で、中は広くとてもきれいでした。洗濯機は全自動で、ソファーは新しく豪華でした。個室には中国製のパソコンがあり、ウインドウズ98のソフトが入っていました。僕は超君と一緒に中国の将棋とロールプレイングゲームをしました。言葉は通じなかったけれど、漢字や本を使って交流ができました。
 超君のお父さんとお母さんに「中華料理と日本料理どっちが好き?」と聞かれたので、僕は「両方好き」と答えました。それから、誕生日も聞かれました。そして、お父さんが「もう寝る時間だよ」と言ったので何時かと思って時計を見ると、なんとまだ9時半でした。
 朝はとても早く、6時半に起きてすぐに朝食を食べました。朝食はお粥と目玉焼きと茹でたにんにくでした。にんにくはすごく苦くて食べられませんでした。そして、7時半に鉄山賓館に連れて行ってもらい、超君にお別れの挨拶をしました。

「楽しかったホームステイ」 武田 裕子
 ホストファミリーの柏晶晶さんの家には、柏さんのクラスメイトが4人来てくれて一緒にダンスレボリューションというテレビゲームをしました。10時すぎまでクラスメイトや学校の先生がいてくれたので、「とても歓迎してくれているんだな」と思いました。 
 みんなが帰った後、11時に柏さんと一緒に寝ました。
 翌日の朝食のメニューは、油の棒と両面を焼いた目玉焼きとおかゆなどでした。柏さんは早くに家を出て学校に行きました。
 本当に少しの間だったけど、私の家族のようにやさしくしてくれたので、お別れのときはとても悲しかったです。

 
 

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