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安徽省30周年訪日交流団 団長 時 林華【挨 拶】
中日国交正常化30周年、安徽省・高知県友好提携8周年という記念すべき年に新緑の美しい高知県を訪問し安徽省観光資源説明会を開催できますことを大変光栄に思います。 安徽省は総面積13.9万k・、人口6,200万人を有する中国東部の省で、上海、南京、杭州、武漢といった大都市に隣接しています。省内には長江、淮河、新安江という大河川が流れ、多くの観光資源と産物に恵まれています。
【観光事情】 現在、安徽省には国立国家風景区が5カ所、国立森林公園が23カ所、国家歴史文化財指定都市が3都市、中国優秀観光都市が6都市、国家文化財が36カ所あり、博物館文物所蔵品も35万点あります。 旅行社は355社、観光用ホテルは240軒あり、内5星ホテルが2軒、4星ホテルが11軒、3星ホテルが70軒あります。 また外国人観光客を悩ませていたトイレの問題も風景区公衆トイレを70カ所建設したことで大きく改善しました。
【黄 山】 中国安徽省の観光地と言えば『黄山』が有名です。1985年に北京の万里の長城、西安の兵馬俑とならんで中国10大景勝地に選ばれ、1990年には自然・文化の複合遺産としてユネスコの世界遺産に登録されました。明代の旅行家徐霞客は、黄山の変化に富んだ素晴らしい風景に感動し「天下一の名山」だと称えました。154k・に及ぶ黄山岳風景区には、蓮花峰(1,864m)を最高峰とする72の峰が聳え、雲海、温泉、奇岩、奇松の4大絶景を誇っています。
【九華山】 中国4大仏教聖地の一つとして今なを93軒の寺院に一万体をこえる仏像が安置され、700人近い僧侶が終業を続けています。毎年、旧暦の7月30日には地蔵菩薩を祈念するために盛大な祭りが行われます。 他にも安徽省には中国禅宗の発祥地として有名な『司空山』や昔の南岳の『天柱山』、宋代の詩人欧陽修の詩編「酔翁亭記」で名高い『郎牙山』、中国道教の名山『斎雲山』、そして唐代の詩人李白に縁がある『尊亭山』などの名山があります。
【徽州文化】 安徽省の徽州文化は、宋代の朱喜の儒教理論、徽州哲学、徽州建築、徽州商人、徽州劇、徽州料理、徽州彫刻のほか、新安山水画流派、新安医学、徽州文房四宝などからなり、中でも最も代表的な徽州建築は古民家や祠、鳥居、橋、街並みに残されています。 中でも徽州建築で有名な黒県宏村の古集落は2001年に世界文化遺産に登録されました。北京の故宮博物館と同年代の古民家が3,000軒以上も昔のまま保存されています。黒県には水牛や馬が行き交い、宏村には家畜や藁の香りが昔ながらに漂っています。
【展 望】 2001年、安徽省への観光客は3,400万人で、その内の海外観光客は38万人、日本からの観光客は4.6万人でした。日本人客の海外観光客に占める割合は12%ほどですが、昨年中国が加盟した世界観光組織(WTO)は2020年には1億3千万人の外国人観光客が中国を訪れると予測しています。 今後は日本人客の誘致に力を入れますので、宜しくお願いいたします。特に、安徽省と友好関係にある高知県の皆様にはたくさんおいでいただければと思っています。
【安徽省の紹介】
当日は、安徽省訪問経験のある高知大学4回生の松岡杏奈さん、玉井智奈さん、田中美喜さんの協力でパソコン映像を使っての安徽省の紹介も行われました。皖南(安徽省南部)地域では、天下の名山『黄山』、地蔵菩薩信仰の聖地『九華山』、徽州建築を岸辺に望む『新安江』、古牌坊博物館と称される『歙県』、明清時代の古民家が残る『宏村』が紹介されました。 また安徽省中北部地域では、三国志で有名な曹操と華陀の古里『亳州』、明清時代の城壁が残る『寿県』、李白を記念して国際詩吟祭が開催される『馬鞍山』が紹介されました。 |
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