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Winter No.24

民間国際交流団体紹介

『世界連邦運動協会高知県支部連合会』

会長 中内 光昭

連 絡 先 : 〒780-0844 高知市永国寺町4-10 矯風会高知支部内 TEL 088-872-0983
 高知市支部  〒780-0841 高知市帯屋町1-9-6 山口未子様方 TEL 088-872-2473
 南国市支部  〒783-0004 南国市大 甲2301 南国市役所企画課内 TEL 088-880-6553
 香我美町支部 〒781-5452 香美郡香我美町下分647 香我美町役場内 TEL 0887-55-2111

 世界政府という考えは古くからありましたが、この運動が現在のような形で進められるようになったのは、1945年に日本に投下された原爆を契機としています。「罪もない日本人を殺傷して申しわけない」と深く後悔されているアインシュタイン博士と湯川秀樹博士、それに「このままでは地球が大変になる」と心配されたバートランド・ラッセル博士の3人が発起人となり、11人の心ある学者に呼びかけてパグウォッシュ会議が発足しました。
 これを受け一般の人々も原爆の恐ろしさを感じて、1947年にはスイスのモントルーで世界連邦(World Federation)の宣言が採択され、日本でも1948年8月6日、尾崎行雄氏が会長となって世界連邦建設同盟(今年8月運動協会と改称)が結成されました。世界本部はニューヨークにあり、現在24の国と地域で世界連邦運動加盟団体が盛んに活躍しています。
 高知県でこの運動が始められたのは昭和25年で、11月25日に世界連邦建設高知県同盟創立総会が開催されています。その後盛んに運動したようで、「昭和26年高知中沢寅吉氏によりバッジ1000個のレコード的注文あり、送る」と東京本部の記録にあるそうです。
 そして昭和35年には、高知県で初めて香我美町が世界連邦自治体宣言をしています。それに続いて高知市をはじめ県下全市が宣言し、昭和39年には高知県も宣言自治体になりました。
 世界連邦とは一口に言えば、「世界から戦争をなくし、世界の国々がお互いの主権をある程度認めつつも、手を握り合い、一つの連邦国家を形成していく」ということです。
 各々の国家間における不必要な摩擦や衝突を避けるために、また、世界的な見地に立って、人口、食料その他の調整、バランスをとるためにも、超国家的な連邦政府を作り、これに行政、立法、司法権を持たせて世界を治めていくことが今後並々必要になります。
 その方法、手段については必ずしも同一ではありませんが、基本的な考えにおいては大体一致しており、前述のモントルー宣言に盛られた世界連邦運動の基本方針を見ると、その大意を知ることができます。
 まず、「世界連邦のみが、人類を戦争から救い、人類の生存を約束するものである」と力強く前文にうたい、「全世界の諸民族を全部加盟させる」「世界的に共通な問題については、各国家の主権の一部を世界連邦政府に移譲する」「世界連邦は『国家』に対してではなく、一人ひとりの『個人』を対象として適用される」「各国の軍備は全廃し、世界警察を設置する」「原子力は世界連邦のみが所有し、管理する」「世界連邦の経費は各国政府の供出ではなく、個人からの税金でまかなう」ことを掲げ、これらの諸原則を考慮に入れつつ「国連を手直しして世界連邦を発展させ、世界憲法を制定していくために、世界各国国民力を得て行う」と結んでいます。
 現在高知県には、民間の活動団体である世界連邦運動協会の支部は、香我美町と南国市と高知市の3支部しかありません。自治体宣言をしている全ての市に支部が欲しいと思います。戦争が人間を滅ぼさないうちに人間が戦争を滅ぼさなければなりません。皆さんご一緒にこの運動を進めようではありませんか。

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