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◆作品を通して人々に伝えたいメッセージは何ですか。 アルフィオ: 私が伝えたいのは、「我々人間は、自然や環境にもっと敬意を払わなければならない」ということです。自然の中では、あらゆるものが生を受け、成長し、そして死んでいきます。しかしその次には、また新しい命が生まれるのです。例えば、木が枯れると、それは虫たちのえさとなり、その虫は鳥や動物のえさとなるように、生き物の死は無意味ではなく、新しい命を与えるための死なのです。 人間も生を受け、成長し、死に、そして新しい命が生まれてきます。人間もまた、自然の中で繰り返されるサークルに属しているのです。つまり、我々自身が自然の一部であり、自然が我々自身なのです。 ランドアートは、生態系や環境との対話です。私は芸術が全てではなく、生命が全てであると常に言っています。芸術も大切ですが、生命はもっと大切なのです。 ◆作品に一貫したテーマがあれば教えてください。 ヘルマン: 私の作品は、ほとんどが「ゴミ」と呼ばれる捨てられたもので作られています。なぜなら、そのゴミをもう一度我々の文化に取り入れ、それ自身が持っている使われていた時から捨てられるまでの歴史を、もう一度振り返りたいと思っているからです。 この作品の背景にあるものは何か。それはどこから来たのか。作品に使われている流木や石を見て、それ自身が持っている物語に耳を澄ます。つまり、「自然との対話」が私の作品のテーマです。 ◆芸術の役割は何だとお考えですか。 ミカエル: 「朝になると起きて、朝食を食べ、通勤をして、働き、昼食を食べて、また働き、通勤をして帰り、夕食を食べて、テレビを見て寝る。朝になると起きて、朝食を食べ、通勤をして、働き、昼食を食べて、また働き、通勤をして帰り、夕食を食べて、テレビを見て寝る。…」 人間の生活は本当に決まったもので、日常生活はほとんど変わりません。そういった生活の中で芸術が果たす役割は、生活の質を高めることであり、それが芸術家が人々に与えられることだと私は思います。 ◆初来日の感想は。 アルフィオ: 非常によかったのは、人々です。作品を創っている時に手伝ってくれたり、声をかけてくれたり、差し入れをしてくれたりと地元の人々はいつもニコニコ顔で私と接してくれました。言葉はわからなくても、相手の心はしっかり伝わってきました。これは貴重な経験です。言葉がなくとも、心で人間どうしのコミュニケーションがとれるということを身を持って感じました。デンマークに帰ったら、この経験をみんなに話そうと思います。 ◆二度目の来日で感じたことは。 ヘルマン: 初めて訪れた日本は、まるでドリームランドでした。夢の中にいるような感じで、いろんなことに興味津々でした。そして今回は、現実を見ることができました。生活様式や文化、食べ物、植物、よく見ると四国とヨーロッパには類似点がたくさんあります。似ているところがあるんだと思うと、なんだかうれしくなってきます。国は違っても同じ人間どうし、共通点はたくさんあるし、同じ希望を抱いているのです。 また、若い人たちの情熱や生き方は、ヨーロッパでも日本でも同じだと感じました。若い世代がこれからのヨーロッパと日本の架け橋になるであろうと確信しました。 |
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