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日本を代表するリコーダー奏者の大竹尚之氏が名付け親であり音楽監督でもある「ティビアの会」(ティビアとはラテン語で笛の意)は、リコーダー・アンサンブルを目的に1997年9月に結成されました。現在、醤油屋店主、ガソリンスタンド店主、看護婦、学生からなる4名の会員が、毎週日曜日にバロック、ルネッサンス期のアンサンブルを練習しています。 主な活動内容は、初心者向けのリコーダー教室の主催、珍しい音楽を中心としたレコードコンサートや出前コンサートの開催、世界一流オリジナル楽器奏者によるコンサートの企画、実施などです。 記念すべき第一回海外招へいは、「パリ・シャンゼリゼ管楽合奏団」でした。パリのシャンゼリゼ劇場に本拠を置くヘレヴェッヘ指揮の「シャンゼリゼ・オーケストラ」は、近年とみに世界的脚光を浴びているオリジナル楽器スペシャリスト集団です。その管楽器セクションである「パリ・シャンゼリゼ管楽合奏団」が、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ロッシーニの名曲をなんとも優雅に、恐らく当時の名手たち以上の上手さで聞かせてくれました。メンバーは、オーボエがパリ高等音楽院教授M.ポンセールと日本人のT.キタザト、 ![]() しかし、コンサート以外の時間の彼らはなんと気さくなこと。いつも冗談が飛び交いお酒も大好きで、太陽がいっぱいふりそそぐ冬の高知の暖かさは、それこそ天国だと語ってくれました。 そして今年の風薫る5月に、日蘭交流400年と西洋音楽の父とも言われるJ.S.バッハの没後250年を記念して、オランダ・バッハ・プレイヤーズの「オリジナル楽器によるバッハ協奏曲の夕べ」を開催しました。オランダ・バッハ・プレイヤーズは、オランダ人2名、ドイツ人、ベルギー人、イタリア人各1名、オランダ・ハーグ在住の日本人2名からなる誠に国際色豊かな混成部隊です。彼らが奏でるバロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ、バロック・チェロを従えてのチェンバロ協奏曲、オーボエ・ダモーレ協奏曲(オリジナル楽器による日本初演)、サマルティーニのリコーダー協奏曲は、それは見事なものでした。 高知県立美術館ホールは、その種の音楽には日本でも有数のすばらしい音響だそうで、彼らはCD録音にも使いたいと言っていました。かつおと地酒と(こちらもとっても美味しいと喜んでくれました)共に、高知の誇れる一つと言えましょう。 それにつけても、音楽や美術をとおしての国際交流には言葉は要らないと言われるかもしれませんが、やはり言葉も大事。これからは最低英語でのコミュニケーション能力を養う必要性を痛感します。 最後に、この様なコンサートを通じての交流で私たちの役得はといえば、世界の一流プレイヤーから直にレッスンを受けられること。コンサートが終わった瞬間の満足感と、レッスンを受けられる喜びがあるからこそ、永く苦しい準備と赤字を続けられるというものです。会員がもう少し増えたら、オランダから世界一のリコーダー指導者といわれるメーリンク氏を講師に迎え、全国に呼びかけて高知で講習会を開きたいと考えています。 あなたの家の押し入れにもリコーダーが眠っているはずです。本物のリコーダーの音を聴いてその良さを知り、みんなでアンサンブルができる会をつくっていきましょう。会員募集中です! |