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Summer No.29




民間国際交流団体紹介

特定非営利活動法人
 「アジア文化交流会」

      
           理事長 立田 大城


連絡先:

〒787-0338
土佐清水市加久見1464-367
TEL(08808)2-2250
FAX(08808)2-0287


雲南省昆明市内小学校視察




 特定非営利活動法人(NPO)アジア文化交流会は、アジア地域での初等教育援助を目的として平成11年3月3日(法人登記11月29日)に設立されました。

新しい校舎を待ち望む麻栗坡の子どもたちに囲まれて(筆者中央)
 設立当初から中国雲南省昆明で活動しており、平成11年には6月と11月に昆明の教育行政関係者の迎えを受け、同地の小学校を視察してきました。同地では教育援助の形態として@新たな場所に学校を建てるA学校の建て替えをするB教材費等の援助をする、の3つのパターンがあります。現在、この内AとBの援助をしています。
 中国の法律では小学校へ行くことを義務付けているため、入学時は学校へ行く子どもが多いのですが、家庭の事情(経済的な問題など)で途中から辞めていく子どもたちが次第に増えていくのが実状だそうです。私たちはこの子どもたちの支援を中心に活動を進めています。
 中国の雲南省には、漢民族と25の少数民族が暮らしています。それぞれの民族が住まいから習慣まで固有の文化を持っており、今でも受け継がれています。また米、こんにゃく、味噌、豆腐など日本と共通する食べ物も多くあります。
 平成12年11月には中国政府の招待で、雲南省麻栗坡(マーリーポ)の小学校を視察してきました。マーリーポは昆明から車で約8時間行ったベトナムとの国境沿いにあり、ミャオ族、イ族等の少数民族が多く暮らしています。ミャオ族の多い小学校では中国の共通語のほかにミャオ族の言葉を使って授業をしていました。各地には築30年以上たっている土壁の小学校が点在し、その中には修復や建て替えが迫られている小学校もありました。土壁の中は何も入っていないそうです。四隅にはひびが入り、壁が倒れないようにつっかえ棒をし、屋根も老朽がひどく危ない状態になっている小学校もありました。

土壁の校舎の前で歓迎!歓迎!(平成13年6月建替工事着工)
 小学校には児童の寮があり、4年生以上の児童を寮に泊めているところもあります。基本的には、通学のできない遠隔地から通っている児童のためだそうです。小学生の中には靴を持っていないために裸足で通学している児童がいました。遠いところでは約5キロを裸足で歩いてくるそうです。しかし、そうした中でも子どもたちは明るく元気に勉強していました。ある小学校では、休み時間に自分たちで作った羽子板で遊んでいました。遊びにも子どもたちはいろいろと工夫をしています。教育関係者の人たちも、子どもたち一人ひとりの家庭状況や本人自身のことをよく理解し、子どもたちのために何ができるかをよく考えて熱心に取り組んでいました。
 アジア文化交流会は、現在、麻栗坡に2校の小学校の建て替えを計画しており、平成13年中に着工できるよう努力しています(1校は高知県国際交流協会からの資金援助を得て6月着工)。学校の建て替えにあたって道路を整備したり、無報酬で建替工事をしてくれる現地の皆さん、上下水道の工事をしているヨーロッパのNGOの皆さん、そのほか多くの皆さんの心のこもった応援に感謝しています。

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