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韓 国 光 州 友 好 訪 問 団 来 高

平成14年1月10日から13日まで、韓国光州市国際高等学校の生徒からなる「韓国光州友好訪問団」が来高しました。夏に当協会の派遣事業で韓国を訪れた子どもたちの家にホームステイしたり、明徳義塾高等学校の生徒と交流したり…。4日間という短い時間ではありましたが、日本と韓国の懸け橋となる友情が育まれました。


訪問団一同、明徳義塾高校の空手部と一緒にパチリ!

初めての紙漉き体験

上手に点てられるかな?



「刺激的な出会い」
   国際高校 ユン・ヘリム



思わず息を飲んだ空手部の演武

高校生同士、話ははずみます!

たくさんの友情が生まれました。

抹茶は苦いけど「おいしいです…。」
 今回の日本訪問で一番印象に残っているのは明徳義塾高校を訪れたことだ。学校とは思えない立派な校舎や設備の整った施設、ネイティブの先生による外国語の授業の多さに驚いた。明徳には4名の韓国人留学生がいる。中心になって通 訳をしてくれた金さんは、日本に来た当初は「ひらがな」も知らなかったそうだ。しかし、今では流暢な日本語を話す彼女を見て、私も留学したくなった。
 生徒との交流会では、国籍が違っても英語で意思疎通できることの面白さを知った。それはとても新鮮な体験だった。お互いのことを語り合ううちに、日本と韓国の間にある壁が崩れていくような気がした。交流会にはオーストラリアからの留学生も参加してくれたが、日本という外国の中にもう一つの外国が存在しているようで、とても不思議な感じがした。
 校長先生の奥様自らが準備してくれたお茶会の後、空手部の演武を見学した。空手部の勇姿を見ていると、後ろから私を呼ぶ声がした。ふり返ると交流会で話をした男の子が手紙を持って立っているではないか。彼は今年、オーストラリアに留学すると言い、手紙には「オーストラリアに行っても文通 しよう」と書いてあった。本当に感激した。
 明徳の生徒に会えなかったら、私は日本の高校生に対して偏見を持っていたかもしれない。彼らはしっかりした目標を持ち、充実した生活を送っていた。そんな姿を見ていると、自分が少し恥ずかしくなった。留学先でも笑顔で頑張っている彼らのことを思いながら、私も韓国で頑張っていきたいと思う。



「明徳義塾高校訪問」
   国際高校 チェ・アヨン


 韓国と日本の教育の違いをこの目で見てみたい、日本の教育の現状を知りたい、そう思っていた私は校長先生の挨拶を聞きながら、日本の教育目標と韓国のそれとは「どうも違うな」という印象を受けた。校長先生は何より先に、明徳の学生がどれほど部活動に力を注いでいるかを紹介したのだ。韓国だったら真っ先に一流大学に何人合格したかを紹介する。
 待ちに待った明徳の生徒との交流の時間。言葉が通じないのでどうやって話し掛けたものかと悩んでいると、「アンニョンハセヨ」の声が。私も負けじと日本語で「こんにちは」。声を掛けてくれたのは知子ちゃんという可愛らしい女の子で、私たちは英語、韓国語、日本語、時には身振り手振りも飛び出してコミュニケーションを図った。知子ちゃんは私がプレゼントした千ウォン札をとても喜んでくれた。
 明徳を離れる直前、知子ちゃんがわざわざ「さよなら」を言いに来てくれた。私たちはメールアドレスを交換し、記念写 真を撮った。知子ちゃんは私がプレゼントした千ウォン札を握り締めて、私たちの乗ったバスが見えなくなるまで手を振ってくれた。
 日本の高校を訪問して、日本の教育の現状を垣間見ることができた。韓国政府は日本の良いところは素直に認め韓国の教育に生かして、入試地獄に悩まされている生徒を救ってほしい。



「感動の連続、ホームステイ」
   国際高校 オ・ヘンヨン



着物を着て澄恵さんと
 ホストファミリーとの温かい握手で始まったホームステイ。その温もりに、これからの3日間への期待が膨らんだ。
 家に帰る途中で寄ったスーパーマーケットで買物をしながら、澄恵さんは私のことやホームステイ中にどこへ行きたいかなど、いろいろ尋ねてくれた。見ると、澄恵さんの手には簡単な質問を韓国語で書いた紙が…。澄恵さんの気配りに感動した。
 家に着いて私が泊まる部屋に案内され荷物を片付けようとしていると、今度は見慣れた文字が目に入ってきた。ジンと胸に込み上げるものがあった。そこには「歓迎します」とハングル文字で書いた紙が飾られていたのだ。ホームステイ初日は、ホストファミリーの心遣いに感動の連続だった。
 翌日、澄恵さんと私は高知市内を観光しようとバス停に向かった。バスはきっちり時刻表どおりにやって来た。日本人の時間概念にビックリ!
 高知市に着いて、澄恵さんの友達のトモヨさんに会った。トモヨさんはB'zが大好き。B'zが好きな私のために澄恵さんがわざわざ呼んでくれたのだ。3人で高知城や土曜市、ひろめ市場に行ったり、プリクラを撮ったりした。本当に楽しい時間だった。
 高知を発つ日の前夜、澄恵さんとお母さんは私にプレゼントを渡してくれた。迷惑ばかりかけたのに、とても優しくしてもらって涙が出そうだった。最後に美容師をしているお母さんが着物を着せてくれて、髪も可愛くアレンジしてくれた。2泊3日の短いホームステイだったが一生忘れられない思い出ができた。澄恵さん、お母さん、どうもありがとうございました。



「美香との再会」
   国際高校 チュ・ユリ



ホストファミリーと(筆者右から2人目)
 いよいよホームステイが始まる。夏に韓国に来た高知の生徒も、こんな気持ちだったのかなと思いながら対面 式の会場に入場。私たちは未知の世界に足を踏み入れた。韓国語の通じない世界へ入ると思うと怖くなった。
 私は、昨年の夏に韓国の私の家にホームステイした実香の家でお世話になった。実香の家族は私を豪華な夕食で迎えてくれた。そんな家族の気配りに、私の不安は一気に吹き飛んだ。
 翌日、お父さんやお母さんと一緒に五台山の展望台に上がった。そこから見下ろした高知市はとても美しく、海がある高知をとても羨ましく思った。そして植物園を訪れ、竹林寺へ。私はクリスチャンなのでお寺にはあまり行ったことがない。おみくじを引いたり、願いごとをしたり…。お寺を出るとき、実香が付けているのと同じ数珠を買ってもらった。カップルみたいに同じ数珠を付けていると、国籍は違っても一つになったような気がする。
 最後の夜、布団に入ってから実香といろんな話をした。このまま朝が来なければいいのに、と思った。
 いよいよ別れの日。韓国でお別れした時は二人ともものすごく泣いた。でも、今回は笑顔で別 れようと決めていたので、実香も私も涙がこぼれるのを必死で我慢した。実香は私にとって初めての外国人の友達であり、一番優しい友達だ。高知でのホームステイは一生忘れない。家族のように接してくれたお父さん、お母さん、実香、本当にありがとうございました。



「ウォンと過ごした3日間」
   追手前高校 福本 陽一



ウォンと海で(筆者右端)
 昨年、僕らが韓国を訪問した時に会った光州市国際高校の生徒が今度は高知にやって来た。今回、僕の家にホームステイしたのは日本語が上手なウォンだ。
 国際高校では朝7時から夜9時まで授業があり、日本語の授業も週に2時間あるそうだ。ウォンは家に帰ってからさらに2時間自習をするそうで、なるほど日本語の上手さも納得できた。
 ホームステイ2日目、僕たちは桂浜へ行った。「海を間近でゆっくり見たことある?」「ない…いや、ある…かも。」曖昧な返事をするウォン。彼の海を見る目からは、初めて海を見るかのような感じを受けた。
 そして、僕たちは「ひろめ市場」へ。 僕にとっては見慣れた場所でも、ウォンにとっては想像もつかないような気持ちになっていたと思う。なぜならそこは昨年の夏、ウォンの家にホームステイした僕の友人、津田君との再会の場所だったからだ。そして、感動の再会。涙涙かと思いきや、二人とも男らしく、案外普通 に再会を喜んでいた。
 あっという間に過ぎた3日間。今回も文化や言葉など教え合うことができた。中でも韓国の教育について聴けたことは勉強になった。ウォンと一緒に過ごした3日間をとおして、この交流は本当に意味のあるものだと改めて思った。



「近づいた韓国との距離」
   久礼中学校 浪上 望



ヘリムさん(上中央)と一緒に(筆者下)
 私は昨年の夏、韓国の光州市で初めてのホームステイを体験した。緊張の対面 式で私を迎えてくれたのは、ユン・ヘリムさんという高校1年生の女の子だった。
 ホームステイ中は、ヘリムさんやヘリムさんの友達と一緒に英語に悪戦苦闘しながら光州市を観光したり、辛いラーメンに挑戦したり、いろいろな体験をすることができた。
 ホストファミリーとの別れの日、日本の友達と合流して少しほっとした私の隣でヘリムさんは泣いていた。言葉がわからなくて日本が恋しくなることもあったけど、ヘリムさんの姿を見て、自分との別 れを悲しんでくれる人がいることの嬉しさを知ることができた。
 そして今年の1月、今度はヘリムさんが私の家にやって来た。久しぶりだったので少し恥ずかしかったけど、再会できてとても嬉しかった。私が行ったときより一日長かったので、高知を案内したりした。ヘリムさんは言葉が通 じない所でとても困ったと思う。実際に私もそうだったから、できるだけ話しかけるように試みたけど、やっぱり上手く話すことができなかった。でも、一緒にいて、以前よりずっとヘリムさんとの距離が近づいたような気がする。
 私は今、前以上に韓国に興味を持っている。頑張って英語と韓国語を勉強して、今度会う時にはヘリムさんを驚かせたい。   これからも日本と韓国の交流がずっと続いていけばいいな。

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