左:田中さん |
中国安徽省での新生活
田中 美喜
私は黄山学院という大学で日本語の文法や文化を教えています。朝7時から一日4時間、日本語を教えるのはとても難しく、準備も大変ですが、本科生以外の参加もあり、やりがいがあります。私の学生は120人。レベルや日本への関心度、性格も違い、私には新鮮で刺激的です。
授業が終われば私は「老師」から「好朋友」に。食事や買い物、ピンポン、演唱会等に誘われ、私の家で恋愛の話をすることもあります。友好的な学生はいつも周りに集まってくれるので、ちょっとしたアイドル気分です。
中国で私が今はまっていることを紹介します。まず、最近腕を上げた「ピンポン」。学校内にずらりと並ぶ固定式のピンポン台。話をしながらの打ち合いから白熱した試合まで、中国人は本当にピンポンが好きです。
次に香ばしくて美味しい「向日葵の種」。毎週末大学の体育館である映画鑑賞会での必須アイテムです。ビニール袋いっぱいに種を入れて映画を観ながらひたすら食べます。食べ始めると止まりません。今では種を割るコツをつかみ早くなりましたが、中国人のスピードには追いつけません。
4月はらせん状に皮を削ったパイナップル、5月は琵琶、6月はスイカとスモモ。現在道の至る所で山積みにされたスイカ売り戦線が繰り広げられています。スイカの種も同じく美味しい!スイカには種を食べるための、種がぎっしり詰まった種類があるそうです。また、学生がスイカの皮でパックをするので、私も“中国美人になれるかしら”と試しています。
3つ目は午後の活力「昼寝」。中国の朝は早く、大学では昼休みが3時間あります。最後に朝6時半からの「太極拳」。広場では大勢の人が体操、鉄棒、マラソン、バスケ、バドミントン等で汗を流しています。太極拳の他に「太極剣」、「太極扇」、「印度跳舞」にも挑戦中です。
心配されたSARSも落ち着きました。5月は一番ひどく騒がれ、厳しい警戒態勢の中、学生は2ヶ月間学校からの外出禁止令が出ました。また、寮の電気製品が次々壊れ、市場も休みで食料も買えず一時は毎日がサバイバルでした。現在、街も学校も活気が戻りつつあります。
もうすぐ私の学生が卒業してしまいます。でも、9月からは新しい学年との出会い、新生活が待っています。「我愛」と言ってくれた彼らとの出会い、この3ヶ月間は私の今後の活力になります。
|