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青年国際交流事業『世界青年の船』Challenge to Change |
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平成15年度内閣府青年国際交流事業「世界青年の船」に高知県から3人の青年が参加しました。参加青年たちとの交流や寄港地での体験。それぞれが感じたことを語ってもらいました。
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インドの街角 | ヒンドゥー語の劇(エイズセンター) | 路上の床屋さん |
自分だけが持っている常識をなくしたい【Q:参加の動機を教えて下さい】 杉尾: アメリカの大学に在学中、違う国を旅したこともありますが、全て学生の目線。日本が嫌でアメリカに渡った私ですが、日本に帰って働き始めると、『日本もいいなぁ』と思っている自分がいました。社会人を経験し、自分の中に日本文化が戻ってきたところで海外に出ると、目線も感じ方も違うのでは?と思ったからです。 眞崎: 普段行けないところに行けるっていう安直な動機でした。 佐田: そう、私も個人ではなかなか行けない国がプログラムに入っていたことと、参加国が幅広かったということ。文化の違いを理解し、受け入れる。自分だけが持っている常識やイメージを無くしたいっていう思いがありました。 【Q:どんな変化がありましたか?】 佐田: 以前、イスラム教の人は“静かだ”というイメージを持っていましたが、それはお祈りの時のだけで、普段はとっても明るく、ユニークで驚きました。 【Q:イスラム教についてもう少し教えて下さい】 例えば、ミーティング中でももちろんお祈りの方が優先です。自分の部屋やPrayer's room(お祈りをする部屋)などでマットを敷いてお祈りをしていました。女性は、女性だけの時ならスカーフは外します。だからベッドは部屋の入り口から見えないところを選びます。船では女の子だけのパーティーやプール開きがあり、その時も外していました。イスラム教の人たちにとって宗教は、生きていく上でとても重要な部分に存在しているということを改めて感じました。
スローガンは『challenge to change』マイナスはきっとプラスになる!【Q:新たな自分を発見したことなどありますか?】 杉尾: 大勢の前でプレゼンテーションをしながら、変わっていく自分に気がつきました。追い詰められるとアイディアが浮かんでくる。200人の前でも緊張しないし、逆にアドリブでどんどん調子が出てくるんです。楽しみ方を学んだのかな? 佐田: 私は「よさこい」で、踊りに目覚めました(笑)。練習は十分なのに、楽しくて1日8時間くらい踊っていました。 杉尾: でも、出発前から大変でした。事前に練習してもらおうとビデオを作ったんです。でも、みんな忙しかったようで…。ほぼゼロからのスタートでした。構成も大変!個性が強くて、譲る心は存在しないし、言いたいことははっきり言う。 眞崎: マイナス面の発見もありました。僕は、書くことより、喋ることが苦手だと再認識しました。これは、これから克服していきたい自分の課題になりました。
みんな何かしらアピールできるものを持っている【Q:いろんな発見があるんですね!】 杉尾: 自分では当たり前にしていたこと、例えば髪を結ったり、マニキュアを塗ったり、字を書いたり。些細なことだけど、どこかで活躍できたり、人の役に立ったり。普段は何気なくしていることでも、船の上では才能になる。そういった発見ができるチャンスもありました。
生きているのか死んでいるのかも分からない。本当にみんなハッピーなの?!【Q:寄港先で一番印象深いのは?】 杉尾: 『ストリートチルドレン』インドではかなりショックを受けました。子どもが子どもを連れて寄って来る。貧富の差は一目瞭然。道端で寝ているホームレスは、生きているか、死んでいるかも分からない…。大勢に囲まれ、“怖さ”と、その“現実”にショックを受けた人もいました。 佐田: 私もホテルを出たところで子どもに手を握られて、町まで付いて来られました。高級なホテルに泊まっても一歩外に出るとそこは全く違う世界でした。 杉尾: インド人の上流階級の参加青年たちにこの話をすると、「彼らはストリートに住みたくて住んでいるんだ。経済力が無いわけじゃないよ。だから不幸じゃない。みんなハッピーなんだ」と言われました。“誰も何の問題意識も持っていないことが問題だ”と思うけれど、生まれた時から変わらない、変えられない生活をしている彼らには、違う世界のことを考え、望むという発想が無いのかもしれません。
何かをするための場所があり、仲間がいる【Q:船の中ではどんなことを考えてましたか?】 眞崎: 将来のことや寄港地での活動に対する不満。最初の頃は葛藤もあり、悩みました。後半は悩み相談役になり、それを受け止めていたら自分も苦しくなってしまって…。そんな時は、『音楽』が僕流の解消法。夜中2時の甲板は僕のステージでした。 杉尾: インドでストリートチルドレンを見てショックを受け、何かしら感じたことを話す場が欲しいと思っても、船で待っているのは華やかなパーティー…。せっかくいろんな国の参加者が集まり、深い話ができるチャンスなのに。何か違うんじゃないかと思うこともありました。
気付いていないところで、いろんな人に助けられている。感謝の気持ちを持ち続けたい。【Q:終わってみてどんな風に感じていますか?】 眞崎: 乗る前から頭に残っている言葉があります。「そんなことは民間でやってもらいたいな」と、在日韓国人の友だち。彼らは、僕たちと同じように税金を払っているのに、日本国籍がないから無いから参加したくてもできないんですよ。 杉尾: 初めの2週間くらいは、選択を誤ったかなぁ?本当にこんな楽しいプログラムでいいのかなぁ?って思うことも正直ありました。自分のしたかったこととか、目的も薄れていくし。 佐田: 年齢の幅も広く、『教師』、『美容師』、『銀行員』、『学生』etc.と職業も様々。世界中の人たちと出逢い、特殊な事業で生活を共にし、深い絆が生まれました。
佐田 恵理〜新しいことにチャレンジしたい方、ぜひ参加して下さい。
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クラブ活動で「よさこい」を結成 中央が杉尾さん |
1981年 徳島市にうまれる
2001年 高知大学 人文学部 国際社会コミュニケーション学科入学 未知の南国土佐へ
自主活動で「シャパニーズドラマ」を結成 左端が眞崎さん |
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